ラベル 懸垂 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 懸垂 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年4月26日金曜日

懸垂が1回もできない時に行いたい運動

懸垂が一回もできない人でも、心配はいらない。懸垂以外の方法で懸垂に使うための筋肉を疲れさせれば、徐々に筋肉が成長し、やがて懸垂ができるようになるからだ。ここでは例として五つの種目を紹介したい。
ひとつめはバーティカルプルだ。これはポール・ウェイドの著書コンヴィクト・コンディショニング(邦題: プリズナートレーニング)の懸垂の部で紹介されている運動で、斜め懸垂からさらに負荷を減らしたものとも言える。何かしっかりつかまれるものを探し、なるべく近づいて掴まったら体を背中側に傾け、なるべく背中の筋肉を使って元に戻る。
何かにしっかりつかまる

体を傾け、また戻る

ふたつめは斜め懸垂である。斜め懸垂は同じく書籍コンヴィクト・コンディショニングで懸垂の部第二段階目として位置付けられている。斜め懸垂は別名が多く、ホリゾンタルプルであるとかオーストラリアンプルアップであるとかインバーテッドロウであるとか様々な名前で呼ばれているが、それほどメジャーな種目だということなのだろう。よく小型の公園にある120cmと90cmの二種類の高さがセットになった低鉄棒が使いやすいが、初雁公園にはそれがないので、下記の画像では平行棒の支柱を使用している。

負荷は角度で調節できる

肩甲骨を意識しつつ動く
3番目は、ぶら下がりである。慣れないうちは懸垂に使う筋肉より先に握力が尽きてくる時がある。慣れていても雨の日などは濡れた遊具にぶら下がるためにかなり前腕の力が消費される。なお、ぶら下がる時は肩を痛めないよう、最新の注意を払わなければならない。ぶら下がりについては書籍コンヴィクト・コンディショニングの続編コンヴィクト・コンディショニング・2(邦題: プリズナートレーニング 超絶!! グリップ&関節編)で詳細に解説されている。
ぶら下がってひたすら耐える

4番目はフレックスハングである。ぶら下がりと同じくらいシンプルな運動で、ジャンプして懸垂のトップポジションに入り、そのままひたすら耐えるという運動だ。肘を完全に曲げきった状態でさらに曲げる方向に重さが入ると肘を痛めるので、そうならないよう注意したい。懸垂のトップポジションに入ったら、同時に膝を折りたたみニーレイズの姿勢をとると、これはダンゴムシ運動と呼ばれ、逆上がりの前段階として練習に取り入れられているとのことである。だがダンゴムシ状態も、かなりきつい。
この状態でひたすら耐える

ダンゴムシ運動

5番目はネガティブ懸垂である。ネガティブ運動とは、どのような手段でもいいのでまずトップポジションに入り、できるだけゆっくりボトムポジションへと移行する運動である。つまりジャンプして懸垂のトップポジションに入り、できるだけゆっくり体を下ろし、ぶら下がり状態へ移行する。ゆっくりやるほどきつくなる運動である。快適に懸垂できる高さの鉄棒よりもやや低い、だいたい自分の身長ぐらいの高さの鉄棒がやりやすい。
できるだけゆっくり下がる

こうしてざっと見ていると偶然だろうが、行って戻る系2種、ひたすら耐える系2種、そして両者の中間のような耐えながら戻る系1種に分類できる。これら五種目は懸垂ができるようになってもたびたび立ち返る、優秀な鍛錬法であると思う。そしてこれらは高高度鉄棒を含む様々な高さの鉄棒があればとてもやりやすい。懸垂ができる人間が少ないから鉄棒はいらない、と言う人がいれば、鉄棒が無いからこそ懸垂ができる人間が少ないのだ、と言いたい。

川越運動公園にある滑り台で懸垂とディップスをする

川越運動公園にあるHH-07は、懸垂運動をするには大きな問題を抱えている、ということを書いた。だが同公園内で懸垂をしようとする場合、HH-07を使用する以外にもいくつか方法はある。ひとつめは樹の枝を使って懸垂すること、もうひとつは滑り台を使うことだ。
大型の滑り台
この大型の滑り台の鉄柵につかまり、ぶら下がるのである。緑の部分の高さがちょうどいい。手首に床の側面が当たるが、懸垂は快適そのもの。

ここにぶら下がる


非常に懸垂しやすい

グリップをやや広くする

グリップをさらに広くしたところ
 等間隔で縦の柵があり、持つ場所でグリップの幅をデジタルに変更できるのは面白い。またHM-01の時にも書いたが、階段の手すりの幅がHH-07よりもやや狭く、ディップスにちょうどいい。
ディップスがやりやすい
もちろん階段は本来通り道なので、他の利用者がいた場合は慎重に配慮しなければならない。ただ、そもそも「運動公園」の懸垂用遊具が少なからぬ問題をかかえ、同公園内での快適な懸垂が樹木の枝や子供用滑り台によってもたらされているという事実こそが、まず第一に考えなければならない問題なのではないか。複雑な構造を持ち用途の限定された高価な遊具をやめれば、その分の予算がシンプルな遊具の数を増やしたり、既存遊具の点検、修理などに充てられるのではないだろうか。
かなり前から破れたままのネット遊具

川越運動公園にある日都産業のHH-07

「懸垂器具」と書かれている

川越運動公園に日都産業のHH-07がある。公式サイトの写真とはカラリングや細部が異なるが、基本的には同じものだと思われる。この遊具は他にも四都野台公園で見かけたことがある。遊具に貼られたピクトグラムにはぶら下がりとエルシットをしているところが描かれている。

日都産業製HH-07

HH--07に貼られたピクトグラム
ピクトグラムでは右の人物が遊具に向かってぶら下がっているのか、遊具を背にしているのかは判然としない。日都産業公式サイトの写真では遊具を背にしてぶら下がっている。
遊具に向かってぶら下がったところ

遊具を背にしてぶら下がったところ
まずぶら下がってみると、幅がほぼ肩幅までしかなく、この幅の範囲内までしか手幅の自由が利かず大変息苦しい。またぶら下がった時に真正面あるいは背後に常に存在する支柱が圧迫感を与え続ける。次に懸垂を行うと、案の定脚を伸ばしたままだとつま先が接触する。膝関節を曲げて大腿を伸ばしきったまま上がると、膝が付くか付かないかぐらいで、ギリギリだが稀に接触することがある。背中を向けて懸垂すると確実に後頭部が接触する。今までにも何回か書いたが、人間が懸垂運動を行う時、肉体は地面に対して垂直にはならず、若干の傾きが発生する。この遊具もこの点を理解していなかったか、意図的に無視したかのどちらかで、結果的に懸垂運動のための遊具であるにもかかわらず懸垂を困難にしている。本来、懸垂への障害は筋力不足と筋肉疲労のみであるべきであり、器具の不備であってはならないはずだ。
脚を伸ばしているとつま先が接触する

腿は伸ばしきり膝を曲げておくとすれすれ、稀に接触

背を向けて上がると頭が当たる
なお平行棒はそこそこ使えるが、定員は一名だろう。普通の平行棒なら向かい合わせになって二人同時にディップス勝負をすることも可能である。棒の幅はHM-01の斜平行棒と同じぐらいに感じる。
幅はもう少し狭い方がいいが

普通にディップス

中村製作所のFIT-04と同じく、複数の遊具を合成しようとしたところ、満足に使用できなくなってしまった遊具のひとつである。しかも一本の鉄の棒を相当な箇所曲げて作られていて、複雑な形状をしている。平行棒と鉄棒はどちらもまっすぐな棒のみで作れる。それをあえて複雑な構造にしているうえに、その構造が機能に寄与しているどころか、通常の使用さえもが困難な形状になっている。運動公園という名の公園にある遊具でさえ、こうなのである。
川越運動公園はかなり広大な面積の敷地を持つ。ここからさらに遊具を追加し、各種高度の鉄棒、平行棒、雲梯、肋木を設置する余地は十分に存在する。もしそれが実現できれば、全ての年齢の人間の全ての筋肉をカバーできることだろう。

雨の公園

雨の日の初雁公園
公園で運動することの欠点として、天候をあげる人がいる。しかし私は必ずしも天候の影響を受けることがデメリットになるとは思わない。台風なら別だがちょっとした雨ぐらいなら十分運動は可能であり、しかも晴天の日よりも人が少ない。ほぼ貸切状態である。もちろん芋の子を洗うような状態の公園も悪くない。だが無人の公園で雨の音を聞きながら運動するのは荘厳な趣がある。また濡れている遊具に掴まるためには乾いている時よりも握力が必要で、前腕にかかる負荷が増えるのもなかなかいい。
雨の中のブランコ
ただし、雨による滑りにも限度というものがあり、握るための遊具が水平から縦に近くなると、保持するのが困難になってくる。ブランコの支柱での懸垂は、条件が揃えばそれなりなのだが、真冬で手のひらが完全に乾燥している時や、逆に雨の日で濡れているような時は、手が滑ってしまってほぼ不可能である。ブランコは非常に数が多い遊具で、懸垂に使用できれば嬉しいのだが、なかなか難しいところだ。

2019年4月24日水曜日

懸垂運動時における身体の角度

FIT-04の記事でも少し述べたが、何かに掴まり懸垂によって体を引き上げた時、体は垂直ではなくやや斜めになる。勢いをつけようとして体を前後に揺さぶった結果として傾くのではない。筋肉の収縮のみによって肉体を引き上げた時、人体の構造と重心の関係上、傾くのである。一般的に懸垂とはまず1.棒にぶら下がる→2.肩甲骨を寄せて下げる、ここではまだ肘関節は曲げない→3.結果として上腕骨と身体の間の角度がやや狭くなり1の時点よりも体が傾く→4.ここで初めて肘関節の角度を変化させ、体を引き上げる→5.トップポジションで肘をできる限り後ろに下げ、身体の中央に近づけるよう意識する(これを肘をバックポケットに入れろ、と表現する人もいる)、このような順序をとる。写真を見ると手っ取り早いが、体が垂直ではなく斜めになっているのがわかるだろう。
まず雲梯にぶら下がり

次に肩甲骨を寄せる

そして体を上げる
ぶら下がった時点で胸が反り気味になっている。これは人間の骨格上、上腕骨を垂直に上げることができないためである。自分の全体重を持ち上げる時、全身に力を入れるので体は直線になり、やや傾く。なぜ傾くのか、それは自分の身体の中心よりもやや前を握っているからである。この時前後に何かがあればぶつかってしまうのは当たり前でり、何物にもぶつからずにストレスなく純粋な懸垂ができるのは、現時点ではこの場所この遊具だけなのである。

2019年4月23日火曜日

中村製作所のFIT-04を使用した感想

東田町第二公園にある中村製作所製FIT-04
これは東田町第二公園にある遊具、中村製作所のFIT-04である。公式サイトによると品名はウォールラダーで、この名称から判断すると鉄棒というよりは肋木寄りなのだろうが、最上段が手前に30cmほどずらして取り付けられている。
ぶらさがり、ぶらさがり腹筋、けんすいのピクトグラム
柱に貼られた説明によると用途はぶら下がり、ぶら下がり腹筋、けんすいの三種類。ただし懸垂をするには問題がある。
遊具と向かい合わせにぶら下がったところ

背を向けてぶら下がったところ
 ぶらさがりは正常にできる。遊具に向き合ってぶら下がると最上段以外の横桟が邪魔だが、高さはおよそ2.2mとHM-01の雲梯よりも高く、悪く無いと思う。問題は懸垂である。まずピクトグラムに描かれている通り正面からぶら下がって懸垂しようとすると足が横桟に当たる。足が当たらないように膝関節を曲げ脛を後ろにやっても今度は膝や腿が当たる。公式サイトの製品紹介ページでは遊具を背にして懸垂しているので、その通りに背中を向けて懸垂すると、今度は頭、肩、背中が横桟に当たる。
正面から懸垂すると腿が接触する

背を向けて懸垂。写真では背中が接触している。

つまり懸垂にとって最上段以外の横桟が障害となっているということ。この遊具で懸垂すると肉体的にも心理的にも閉塞感、圧迫感がものすごい。遊具本体に貼られたピクトグラムをよく見ると、ぶらさがり腹筋をしているところでは上から二番目の横桟を握り、背中を遊具に密着させている。こうすることによってぶら下がり時の身体の揺れを防止することは確かにできる。しかし私の経験から言わせて貰えば、ハンギングレッグレイズ時に発生する身体の揺れは、悪いことばかりでは無い。わたしもHM-01の雲梯部でよくハンギングレッグレイズをするが、身体の揺れはチーティングを検出するセンサのようなもので、なるべく体が揺れないようにすることでチーティングを防止できるという利点がある。また上記写真を見ると手前に平行棒があるのがお分かりであろうか。この平行棒を使用し(この平行棒にもまた問題があるのだが、それはいずれ書きたい)、ニーレイズやレッグレイズをすることもできるのである。チーティングや肋木レッグレイズを否定するつもりは決して無いが、この場合は横桟による弊害が大きいので、やはり高高度鉄棒と肋木は別々に設置するべきものであると強く主張したい。このような障害が発生する背景には懸垂に対する無理解があるのではないだろうか。人間が懸垂運動をするとき、人間の体は斜めに傾く。必然、正面や背後に何らかの構造物が存在すれば、懸垂運動の障害になる。この遊具の設計者はどれだけこの遊具で懸垂したのだろうか。スポーツ経験者に使用させたりはしなかったのだろうか。本来は別々の二つの遊具を融合させたことで、本来の使用方に障害が発生し、構造も複雑になるのでは本末転倒である。この公園は新興住宅街の中にあるので、周辺住民の平均年齢は比較的若いはずだ。今からでもFIT-04は肋木専用と割り切り、高高度鉄棒を併設すべきだ。必ず需要はある。

2019年4月21日日曜日

樹の枝で懸垂する

もし近くに懸垂に適した枝を持つ樹があれば、樹の枝で懸垂することも選択肢に入ってくる。しなる枝で懸垂するのは人工物と違って独特の感触があり楽しい。また、たとえまだ握力が弱くても、鉄棒に比べて枝は滑りにくいのでしっかりつかまることができる。ただし冬でもなければ枝に虫がいることがあるので、注意深く確認しなければならない。無益な殺生は避けたいところだ。
川越運動公園にある樹。いい形をしている。

やや低いが使いやすい

岸町健康ふれあい広場の樹。ほぼ水平に近い。

かなりいい

水平でなくてもY字型の枝があれば使える。

これもやや低い

ニュートラルグリップに近い

日都産業のHM-01を使用した感想

桜とHM-01

私の生活圏でまともに懸垂できる場所はたった一箇所しか無い。まともでなければなんとか懸垂できる場所は無くはないが、まともに懸垂できる場所は誇張でもなんでもなく一箇所であり、それがこの日都産業製HM-01が設置された公園である。これは素晴らしい遊具であるが欠点もある、というのが数年間使い続けての印象である。利点は何と言ってもまともな懸垂ができるということ、そして欠点は鉄棒がないことだ。公式の解説によればHM-01は九つの機能を併せ持つ複合遊具である。以下に遊具の説明板および公式サイトからの引用を載せる。
吊り輪、肋木、ネット、ジャンプタッチの説明

平行棒、棒跳び越し、雲梯、攀登棒、バランス台の説明

  1. つり輪: 懸垂運動で腕力や腹筋を向上させます。
  2. 肋木 : 登はん(クライム)で握力、腕力、脚力を向上させます。
  3. ネット : 登はん(クライム)で握力、腕力、脚力とバランス感覚を向上させます。
  4. ジャンプタッチ : ジャンプを繰り返すことで脚力や腹・背筋を向上させます。
  5. 斜平行棒 : 懸垂運動で、主に腹筋を鍛練します。
  6. 棒跳び越し : ジャンプを繰り返し脚力と瞬発力を養います。
  7. ラダー : 繰り返し行えば腕力や腹筋の鍛練につながります。
  8. はん登棒 : 登はんで腕力、握力、脚力が向上します。
  9. バランス台 : 平衡(バランス)感覚を向上させます。
メインとも言えるのは1の吊り輪と7の雲梯であろう。雲梯は鉄棒で行う通常の懸垂の他にもニュートラルグリップで懸垂ができる。懸垂以外にも鉄棒でできる大抵の運動が可能だが、当然逆上がりなどは構造上不可能だ。雲梯の大変に優れた点は、複数の人間が同時に懸垂できる点で、向かい合わせで二人同時、側部にニュートラルグリップでぶら下がれば、6人かそれ以上いけるのではないだろうか。
順手と逆手の中間、ニュートラルグリップ

雲梯の強みのひとつでもある

吊り輪でやる懸垂は雲梯よりもきつく感じる。保持する部分が固定されていないからかも知れない。だがスキンザキャットやネガティブフロントレバーは吊り輪の方が楽にできる感じがする。ただ、吊り輪という運動器具は高さを調節できるという点が利点なのだが、遊具として吊り輪を設置するとどうしても高さ固定になってしまう関係上、吊り輪の良さの大部分が失われてしまっているのは残念である。高めの鉄棒に自前の吊り輪をぶら下げた方が何かと便利だしその逆は不可能なので、吊り輪部分は鉄棒でもよかったかも知れない。
長さが固定された吊り輪

5の平行棒は非常に惜しい。ディップスをするには若干幅が広い。できなくはないが、棒の上でディップスのトップポジションに入った時に腕が地面と垂直になるぐらいの幅が理想的である。その方が大胸筋をより収縮できるからだ。僅かに角度がついて斜めになっているのもいただけない。斜め懸垂やストレートバーディップスがやりづらいからだ。設計者としてはこの平行棒でエルシットやスイングなどをすることを意図しているようだが、傾斜と幅がこれらの運動のやりやすさに寄与しているとは考え難い。ディップスをするなら隣にある滑り台の階段の手すりを使った方がよい。
エルシット

エルシットはベンチの肘掛でも可能

ディップス。やや広く感じる。

ディップスには隣の滑り台を使うといい

手すりのこの部分の幅がディップスに最適

ディップスをするのに具合がいい

忘れがちだが重要なのが8の攀登棒であり、これはフラッグの練習に活用できる。おそらくヒューマンフラッグと聞いて大多数の人が想像するであろうところのプレスフラッグは肋木と垂直の棒どちらを使ってもいいだろうが、棒を抱え込む必要のあるクラッチフラッグを行うには垂直の棒が必要である。雲梯の支柱を使ってもいいのだが、棒を胸にかかえ込む力や握力が十分育っていない状態なら、細い方がやりやすい。
クラッチフラッグ

6の棒跳び越しは無くてもいい、という印象を抱く人がほとんどだろう。公式サイトの解説画像も跳び越しというよりは上に乗って腕立て伏せのトップポジションのような姿勢をしている。しかしこの一見不要そうに見える角棒には裏機能があり、それは雲梯に手の届かない低身長の子供が雲梯に掴まるために、この角棒の上を歩いていくというものだ。設計者の粋な計らいと言えるかもしれない。
雲梯に届かなくてもここを歩いていけばたどり着く

2の肋木と3のネットはそもそもの機能がやや重複しているし、どちらかひとつあればいいだろう。肋木は三頭筋伸ばしやフラッグに使うこともあるだろうし、チェーン製ネットの部分は鉄棒にすべきだったと思う。
4のジャンプタッチは無くていい。わざわざ鉄を溶接して専用パーツを用意せずとも、このような機能が欲しいならシールを支柱に貼っておけば済むことだし、巻尺やメジャーがあれば樹木で十分事足りる。鉄棒は工夫でどうにかするには不可能なので、この部分もチェーンネット部と同様鉄棒にすべきだった。鉄棒なら複数あっても高さを変えれば十分意義は生まれるはずである。
9のバランス台は、個人的には無くていいが意外と使っている人が多い。実はこのバランス台で怪我をした事がある。バランスを崩して倒れたのではない。プッシュアップバー代わりにしていたら、真夏だったこともあり滝のようにかいた汗で手を滑らせて胸を打ち付けたのである。しばらくはなんともなかったのだが、徐々に打ち付けた胸とちょうど反対側の背中に違和感が出始め、違和感は痛みに変わっていった。アバラにヒビが入ったか折れたかしたのだと思う。外国の公園には足首ぐらいの高さの鉄棒があって、棒につかまって腕立て伏せができるようになっている。これを真似したのだが、がっちり掴むには太すぎるので、ここで腕立て伏せをするのはやはり危険かも知れないと思い、それからはブランコの柵を使っている。
バランス台は握りこむには太すぎる

ざっと各部の感想を述べたが、まとめると懸垂ができるのは最高であり、しかし鉄棒がないのは悲しい、というのがシンプルな感想である。ただし裏機能として鉄棒的な使い方ができる部分が限定的にではあるが、ないこともない。まず雲梯の縦棒に横桟の生えていない部分と、ジャンプタッチの高さ目盛りプレートの両脇の部分だ。だが両者どちらも手で握りこむには太すぎるので、真冬ならまだしも気温が上がってくると手汗で滑りそうになり大変危険である。よくよく考えた上で使用したい。
ここを鉄棒として使えなくもないが、太い上に真下のバランス台が恐怖

ここも鉄棒として使えなくは無いが、ジャンプタッチ用パネルのせいで狭い

また平行棒の支柱の間になぜか雲梯の横桟と同じ太さの棒があるが、平行棒を使うと広く感じる幅が、鉄棒としては狭すぎる。
平行棒はやや広く、鉄棒は狭すぎる

それにつけても遊具を使用していると設計者があえて鉄棒を排除した意図のようなものを感じずにはいられない。なぜ鉄棒機能がないのか、謎は残されたままだ。